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NISAの恒久化どうなる?上限引き上げや無期限によってできること。

2022年8月31日、金融庁よりNISAの恒久化と非課税保有期間の無期限化の提案がありました。
今回の提案によると、例えばつみたてNISAの年間投資上限が40万円から60万円になること、また、投資可能期間が最長20年であったものが無期限に改善するという旨です。

今回のNISAの恒久化と非課税保有期間の無期限化の提案が実際に導入されるか否かで、これまでもつみたてNISAをやっている人にとっては新たな戦略を立てなければならないこともあるのではないでしょうか。

月々の投資額が増える。

まず一つ目は、なんと言っても月々の投資額がアップできるという点ではないでしょうか。これまでの年間上限40万円を月々にすると、月の投資上限は33,333円。これが年間60万円まで増えると、月々50,000円まで投資することができる。
これは一見資産を増やすためには嬉しい話でありますが、これまでの33,333円のために家計簿をギリギリまで調整して確保した人々にとっては、上限が引き上がったことによって達成できない新たな壁が立ちはだかることにもなります。よって上限まで投資をおこなうには、新たに家計簿を見直さなければならないわけです。

つみたてNISA年間40万円が60万円になった場合の違い。

ここでひとつ例として、つみたてNISAの非課税枠が400,000円から600,000円に引き上がった場合を考えてみたいと思います。
利回りにもよりますが、例えばこれまでの年間400,000円の場合、一般的な私立の四年制大学分を増やすまでに約20年かかる場合があります。しかしながら、これを年間600,000円という額で運用できる場合、約15年後で一般的な私立の四年制大学分くらいは増やせる見込みがでてきます。

この5年という月日の差は、子どもの成長過程においてはかなり重要になるケースもありますので、子どもの大学費用を目的とする上ではかなり大きいのではないかという見解です。

無期限になれば、手元に戻す自由度も広がる可能性ができる。

上記の通り、月々の投資額が増えることはこれまでつみたてNISAを満額で実施してきた人々にとっては良し悪しがあります。ただし、もうひとつの提案である『無期限』については、メリットしかないのではないかと思います。

なぜなら、これまでの投資期間の上限20年間のままであると、どんなに継続ができても万が一20年以内に資金が必要となって売却をした場合、これまでの複利はすべてなくなってしまうからです。

そのような意味で、投資可能期間がもしも無期限になれば、例えば子どもの学費を必要とするタイミングで一度売却してしまっても、非課税期間が無期限であればその後もまた少しずつ資産運用を続けることができるのです。

NISAの恒久化や無期限によって資産運用の幅が広がる。

これまでのつみたてNISAは20年後の資産が増やすための考え方一択になりがちであったかと思うのですが、NISAの投資上限や期間の引き上げによって、20年後という特定の時期だけではなく、その±5年も視野に入れた資産運用ができるようになると自分は期待をしています。

個人的な意見としては、今回のつみたてNISAだけではなくジュニアNISAも含めて、子育て世代の学費などを考慮して5~10年後あたりの中期で資産形成ができる新しい手段も増えてほしいと思っています。
ただ、今回のつみたてNISAの提案では、恒久化と無期限の他に未成年まで拡大の要望もあるみたいです。もしもそのようなことも採択されれば、2023年終了予定となってるジュニアNISAの変更等もあるのかもしれませんね。

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