ブログ ,,

つみたてNISAで非課税枠を使い切るためには何月から始めるのがいい?

自分の場合、つみたてNISAを始めるときに「非課税枠を使い切るためには何月から始めたらいい?」という疑問がありました。
いろいろと調べてみると、「いつから初めてもよい」や「長期投資による複利が重要」という回答が非常に多いようです。ただし、今回私が知りたかったことは「非課税枠を使い切るためには何月がベストか」ということであり、恥ずかしながら証券口座を開設して買付をおこなうその瞬間まで、その実態に辿り着くことができませんでした。

つみたてNISAは何月から始めるといい?

結論としては、何月から初めても増額設定によって非課税枠分を使い切ることができるので、何月から初めても問題ありません。毎年1月がスタートとなるので、満期である2042年までの20年計算で予定するのであれば、2022年内に口座開設から初月買付を行えるとよいかと思います。2023年以降ですと満額の積立は難しいですが、増額設定の仕組みは同じかと思います。数十年の長期積立予定であれば、最初の1~2年分の積立額の違いは、最終的にそこまで大きな差ではないでしょう。

何月から初めても増額設定などで調整ができる。

増額設定というのは、例えば8月分から積立設定を開始とした場合、買付の月上限である33,333円の7ヶ月分(1月~7月)を、残りの5ヶ月分(8月~12月)で分割して購入するという設定です。(楽天証券の場合)

例:8月分から買付できる場合
①33,333円(8月分)+②33,333円×7(ヶ月分)÷5(ヶ月分)=46,666円

その他にも楽天証券だとボーナス設定というのもありますが、こちらは非課税枠分を一括を支払う設定となり、今回の増額設定とは異なります。「これからつみたてNISAの口座を開設したいけど、非課税枠を使い切るためには何月から始めたらいい?」と思ったときは、増額設定もしくはボーナス設定をうまく利用することで、非課税枠分を使い切ることができます。

注意点

  • 増額設定やボーナス設定を利用する場合、支払い方法としてクレジットカード払いや楽天キャッシュが使えるのは①の積立分のみです。②の増額設定分については証券口座からの引き落としになりますので、増額設定の部分についてはポイント還元されないことをあらかじめ把握しておく必要があります。
  • 証券口座から引き落としとなる場合、当然ですが開設したばかりの証券口座に預金はありませんので、現在所有している銀行口座などから送金をおこなう必要があります。

SBI証券と楽天証券はどちらにすべきか?

つみたてNISAを始めるときに迷うのが、証券口座をどこで開設するかです。このあたりは買付手数料などがかからず、かつ銘柄の豊富な証券会社とすると概ねSBI証券と楽天証券に絞られてきます。ここまではよいのですが、この2択となってしまうとそれから先がなかなか進めなくなります。なぜならどんなに比較をしてもつみたてNISAだけが目的であるとほとんど大きな違いがないからです。
あまりにも差がなく決めかねないので、最終的にはポイント還元やサイトのイメージ・操作感、その他評判やグループ関連のSNSなど、影響がありそうなところからほとんど関係なさそうなところまで、トータルをみて決めなければならない状況に陥ります。こういうときに例えば親しい友人が開設してるものがあれば即決できるのですが、そのような仲間がいない人にとってこういうときは迷いに迷うものです。結局私はどちらも知っておいて損はないだろうと、SBI証券と楽天証券の2つとも口座を開設しました。
どちらかというとSBI証券と楽天証券をどっちにするかというより、実際に購入する銘柄によって決めるのがよいのではないかと思います。

S&P500と楽天VTIはどちらも優れたファンド。

SBI証券か楽天証券かを選択するにあたり、重要になってくるのが銘柄選びです。色々と情報が飛び交う中でどのように選択をすればよいのかですが、人気が高いのはS&P500と楽天VTIです。
調べれば調べるほどS&P500も楽天VTIも優れたファンドだということは見えてくると思います。私の場合は証券会社選びのときと同様、銘柄選びもひとつに絞ることができなかったので、最終的には主として「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」に投資している楽天VTIの「バンガード」という言葉のかっこよさだけで比重を置いて楽しむようにしました。動機がかなり不純ではあるが、そうでもしないと初心者には決められないほど難しい選択なのです。

ちなみに今回はS&P500と楽天VTIのどちらも米国株を紹介していますが、全世界を対象としたeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)も優れたファンドです。このあたりも比較の対象になります。バンガード社の今後10年の予想でも全世界の方が年率リターンが高くなるという予想も出ているようです。

この手の話を聞いてしまうとまたひとつ悩みの種が増えますが、こういうときは自分の直感というものを大切にします。
「少なくとも過去10年、自分がウイスキーを飲み続けた結果バーボンウイスキーが好きだったので米国株」というのもありだと思います。これくらい割り切らないと、決められません。

受取型と再投資型、どっち?

いよいよ銘柄も決まり、買付をおこなおうとすると、最後の最後でまたしても2択に迫られる選択が出てくる。それが、分配コースで受取型と再投資型のどっちを選択すればよいのかという問題です。
この2択についてもどちらが正しいというものではないのですが、再投資型にすれば分配金が出た場合に資産を増やし、複利にまわせるのでおすすめだという考え方をよく見聞きします。何も知らないと「そうか!確かにその方がいいな」とも思ってしまうのだが、よくよく調べてみるとつみたてNISAの場合はまた少し状況が違う。簡単にまとめると以下の通りです。

①つみたてNISAの銘柄はほぼ分配金なし
②万が一再投資できても非課税枠の再調整がややこしい

そのため、つみたてNISAは受取型が推奨されており、何が何でも再投資型がいいというわけでもないようです。

結論:つみたてNISAはないものねだり。

証券会社選びから銘柄選び・分配コースの意味など、つみたてNISAは後から変更しづらい項目が多数あることがわかります。さらには興味本意で毎日のように情報を調べていると、ついついないものねがりになってしまい「あ、こっちの方がよかったな」と思う日もあります。
つみたてNISAや投資信託の仕様上、一度決めたら変更をせずにひたすら長期積立というのが鉄則であるがゆえに、一度積立設定や買付をおこなうと、ほぼ見守り続けるだけになりがちで、少し退屈な感じも否めないかもしれません。

関連記事